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薬効かないエイズウイルス新規感染者の5%

2005/12/10(土) / 一般

薬が効かない薬剤耐性のエイズウイルス(HIV)が国内でも広がっていることが、厚生労働省研究班による全国的な調査で明らかになった。新たな感染者の約5%で、耐性ウイルスが見つかった。欧米の10〜20%よりは低率だが、本格的な感染拡大が心配される。1日、熊本市で開催中の日本エイズ学会で発表された。

研究班は、HIV感染者の治療にあたる全国約30の医療機関で、03〜04年に新たに感染が判明した575人(国内新規感染判明者の約3割)を対象に調べた。その結果、31人(5.4%)でウイルスの遺伝子配列が薬剤耐性に変異していた。

国内では約20種の抗HIV薬が使われており、通常このうち3種を組み合わせてウイルスの増殖を抑える。耐性ウイルスは突然変異で生じ、薬の飲み忘れや治療の中断などで増えると考えられている。早ければ、治療開始から数週間で薬が効かないウイルスが出現することもある。別の人がこの耐性ウイルスに感染すると、使える薬の選択肢が狭まり、治療が非常に難しくなる。

研究班長の杉浦亙・国立感染症研究所エイズ研究センター第2研究グループ長は「欧米諸国よりは低かったが、早急に耐性ウイルスの検査態勢をより充実し、感染の広がりを注意深く監視していく必要がある」といっている。

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